96 『夏休みの思い出』

 みなさんにとって、今年の夏休みはどうでしたか。

 部活動に一生懸命だった人、駅伝の練習に取り組んだ人もいたでしょう。勿論、高校の体験入学に参加したりしながら勉強を頑張った3年生もたくさんいるでしょうね。
 私が中学1年生の夏休み、今でもとても印象に残っていることがあります。
 中体連が終って3年生が引退した部活動は、当然2年生中心の新チームになります。新キャプテンも決まりますよね。
 私にとっては、その新キャプテンがどうしても好きになれなかったのです。その先輩は、身長も高く、すでにチームのエースでもあり、私たち1年生では考えられないような早い球を投げる選手でした。バッティングも良く、クリーンナップを当然のように任される… 
 でも、性格がダメ! やること全てがヘラヘラした感じで軽く、何かキャプテンらしくない・・・・・ 3年生の前キャプテンとどうしても比べてしまい、「この人で、新チームは本当にやっていけるのか?」と思うことが何度もありました。
 お盆で、部活動が休みの夕方のことでした。母親の車で買い物に行っていると、道路で汗だくになりながら、ランニングしている人を見つけました。
 そうです!われらの新キャプテンがランニングしていたのです。一目見て、1〜2キロ走ったところではないのは分かりました。先輩は気づきませんでしたが、いつもの軽いノリの時とは違った真剣な顔でした。
 格好いい!と思いました。体格に恵まれているだけではなく、さらに自分を磨くために見えないところでも努力をしている先輩・・・・・ 後から聞いた話ですがランニングは中学校に入ってから毎日続けていたそうで、キャプテンになってからは、更に走る距離を長くしたそうです。
 好きではなかった新キャプテンが、私の中で本当のキャプテンになった瞬間でした。
 相手の表面的な部分しか見ることのできない自分が、とても恥ずかしく思えました。